古畑任三郎 COMPLETE Blu-ray BOX

ずーっと欲しかった古畑任三郎のBlu-ray BOXをようやく買えました。

今ではすっかりテレビドラマを見なくなってしまったのですが、昔はよく見ていたのですよ。
中でも刑事ドラマと言うか、ミステリやサスペンスが好きでして、覚えている限りで最初にハマったのは主に殺人事件が描かれる2時間ドラマでした。

人間ドラマや驚きの展開にフォーカスを当てた作品が多い中、古畑任三郎は謎解きに重きを置いていまして、刑事ドラマでは珍しくちゃんとミステリをしていたのですよ。
どうも一部でサスペンスと誤解されているようですけれど、こちらはミステリですね。倒叙という立派なミステリの手法で描かれています。

ミステリ要素のあるサスペンス、或いはその逆パターンなど、これらは両立し得るため、様々な解釈がありますし、虚しい争いのもとになりがちなのでこれ以上の言及は避けますが、犯人捜しをするだけがミステリではないことは覚えておいてほしいですね。
ワタシとしては、犯人はドラマ視点では重要ですけれど、ミステリ視点では割りとどうでもよくて、それよりもトリックの面白さと、回答の納得感の方がずっと重要です。

古畑任三郎はトリックだったり、犯行現場に残された不自然な現象(犯人の謎の行動)だったり、古畑さんが犯人と疑ったポイントだったり、犯人を追い詰める方法といったことを考える楽しみがある構成でして、最後の回答パートまでにヒントが散りばめられています。(第3シーズン辺りからはちょっと毛色が違うのですが)
要は勘や当て推量ではなく、論理的思考に基づいた推理をして答えに辿り着けるドラマなのです。この部分がとってもミステリしていていいなと思っています。

とてもお気に入りのドラマで、是非ともBlu-ray BOXを手元に置いておきたいと思っていたのですけれど、残念なことにディスクが収納されているケースが大変な不評だったのですよ。
それがいつの間にか改善&再販されていることを知り、ようやく購入に至ったというわけです。(現在の仕様もお値段から考えると、ちょっと安っぽいのですが・・・)

10年以上ぶりにちゃんと見たのですけれど、懐かし過ぎてにやけてしまいます。(でも所々台詞を覚えていたりして、自分で自分が少し微笑ましい)
作品として懐かしいのはもちろん、放送された時代が反映されているので、出てくるものが尽く懐かしいのです。ちなみに、放送は90年代〜2000年代ですね。

思えば、家族みんながハマった数少ないドラマの1つでした。
そんなこともあってか、より思い出深い作品になっています。