クリリン

久しぶりにDRAGON BALLのコミックスを開いた。

コミックスと完全版の両方をコンプリートしている唯一の作品で、間違いなく最も繰り返し読んだ漫画である。
この作品と出会っていなかったら今尚ジャンプを購読してなどいなかったかもしれないし、漫画だってそれほど興味を示していなかったかもしれない。

そんな「かもしれない」が頭を過るDRAGON BALLですが、スペースの枯渇問題から棚の奥へ奥へと仕舞われ、ここ数年はすっかりご無沙汰でした。
シーンの確認がてらほんの数ページ読むつもりで手に取ったら、そのまま止まらなくなったのは1度や2度の経験ではなく、今回も例に漏れずの有り様だった。

これまでと少し違うのは、クリリンに対する評価。
以前は、孫悟空やピッコロ、ベジータなど、戦闘面で優れているキャラクターにばかり魅力を感じていて、クリリンなどは「悟空の友達」としか見ていなかった気がする。

だけど、クリリンは戦闘力こそトップ集団に水をあけられながらも(事実上武道家を引退した魔人ブウ編を除き)常に最前線で戦っては一定の成果をあげている。
敗色濃厚の戦いにも仲間の為とあらば果敢に挑み、結果彼によって命を拾った者も少なくない。

また、ピッコロやベジータがまだ味方になり切れていない頃であっても、積極的に話し掛けている点も見逃せない。
どんな相手にも物怖じしない悟空は別格として、クリリンの気さくな人柄は個性の強過ぎるキャラクター陣にあってひと際温かく感じる。

クリリンってこんなにいいヤツだったんだなぁ。と今になって身に染みて感じました。
その昔、騙し討ちで悟空に競り勝とうとしたセコイ姿はもう何処にもありません。