こちらは特撮やアニメでお馴染みの巨大なキャラクターが戦いを繰り広げる中、ひたすら逃げ回る無力な一般市民を操作するゲームです。
なお、関連作品(?)の絶体絶命都市シリーズは未プレイで、そちらとの比較や小ネタを探ることはできません。
参加作品はウルトラマン、ゴジラ、ガメラ、エヴァンゲリオン、パトレイバー。
これだけのタイトルを揃えておきながら、一般人が主人公というのが面白いですね。要は災害で荒れ狂う街中を逃げ惑う人々にスポットを当てた作品となっています。
ゲーム中にできることは大きく分けて、移動する、回避する、選択する、謎を解く、といったところで、戦闘能力は皆無です。
選択するというのは、アドベンチャーゲームでよくある、あの選択肢ですね。ただ、選択次第で展開が大きく変わる、といったことはなさそうなので、好みで選んでもいいんじゃないでしょうか。
当然、命の危険が迫るシリアスな状況なのですが、選択項目が至極真っ当な回答から、たいへんふざけたもの(賛辞)まで多種多様です。
ワタシはなるべく無難な選択をしていますけれど、ふざけた回答をした方がこのゲームの楽しさがよく解るかもしれません。
ちょっと不親切なところもあって、逃げ惑っているときに一見行き止まりに見えるところが進行方向だったりして、余裕がないのにどちらに向かえばいいのか分からず、右往左往している間にゲームオーバーを迎えるということがちょくちょくあります。
回避をしくじると一撃死も少なくないので、自然とゲームオーバーの度に学びを得て、今後に活かすというプレイになります。個人的にはあまり好ましくないゲーム性ですね。ゲームオーバーは嫌いです。
でも、不用意に近付いた巨影にプチっと圧し潰されて死亡、ってパターンは面白かった。
周回するゲームと言っていいと思うのですが、引き継げるのは一部のデータだけで、衣装やアイテムなどはリセットされてしまうようです。
これだと小さなイベントやデータ、トロフィーのためだけに何周も挑戦するのはモチベーションが続かないなあ。せめて衣装くらいは持ち越せてほしかったですね。
かなり強引な展開も散見されるものの、ギャグ要素が強いせいか、シナリオで萎えずに楽しめているのが大きいかな。
あと同行するヒロインがかわいい。正直なところ、グラフィックが特別優れているゲームとは言い難いものの、ヒロインは台詞や仕草も含め、ちゃんとかわいくなっています。これもまた大きい。
それになんと言っても、巨影の登場シーンは見ものですね。ここはやっぱりオリジナルの巨大生物や兵器を登場させるより、ずっとインパクトは大きいでしょう。
本当にこれだけの作品を揃えておいて、こんなゲームを作るのかと正気を疑いたくなる気持ちもありますが、敢えてバカゲーに振っている感もありますので、肩肘張らず、気楽に遊べる作品ではないかなという印象です。