GRAVITY DAZE 2 その2

どうにか全ストーリー&サイドミッションクリアまで辿り着きました。
いやあ、良いゲームでした。すっかり気に入って前作も買ってしまったよ。

チャレンジミッションはまだ少し残っていますが、不甲斐ない結果にがっかりするだけなのであんまりやりたくない。
このゲーム、予想以上に難しかったです。バトルは成長要素があるので、可能な限り強くすれば負け難くなるものの、苦戦するのは主に制限付きで条件を達成するミッションなので、パラメーターを底上げしたところで大きく有利に運ぶわけではないのですね。

苦手なミッションに当たる度に何度も諦めたくなったものですけれど、それでも続けてこられたのは、本当に良いゲームだなあと、それ以上に何度も思わされたからです。
このゲーム最大の欠点はアクションゲームが苦手な人には厳しい難易度設定であることだなあ。苦手な者としてはそれだけが本当に悔やまれる。

でも見方を変えると、アクションが苦手と自覚しているワタシでも、曲がりなりにもクリアできているわけですから、拙いゲームスキルでもコツを掴んで根気よく続ければ、やってやれないことはない範囲の難易度と言えるのかもしれません。
ゲームによっては何度リトライしても光明が見えなくて、序盤で匙を投げちゃったのもありますからね。

操作キャラであるキトゥンの可愛らしさが本作最大の魅力ではないかと思うところですが、モブキャラを含めて動作がとても細かくて、このゲームの完成度に大きく貢献しているように感じました。こういう動きが浮遊感や落下のリアリティを生んでいるのでしょうね。
街の作り込みも手が込んでいますし、前回の話じゃないですけれど、本当に観光しているだけで楽しい。

それにしても、高いところから飛び降りることに全く躊躇しなくていいことが、こんなにも開放感があることを初めて知りましたよ。
雲の上にあるような浮島から、全く視認できない最下層の地面に向けて初めてダイブした時の高揚感と少しの背徳感が強烈な印象として残っています。普通はゲームの中であっても豪快な身投げですよ。
これがただの移動手段の1つに過ぎないというのが凄まじい。前述のリアリティと併せて、この開放感はなかなか味わえるものではないでしょうね。

システム面にこれと言った不満はなく、強いて言えばファストトラベルができる場所に制限があることくらいかな。
ただ、移動があんまり苦じゃない稀有なゲームですから、これを大きな欠点とは言いたくないです。

更に強いて言えば、サイドミッションに時折しつこさを感じます。
3回も4回も5回もフェイズがあって、そこは最多でも2回まででいいんじゃないかなあと、苦戦したミッションでは強くそう思いました。

ロードを挟む場面があまりなくて、ゲーム開始時こそいくらかロード時間を取られるものの、1度始めてしまえばだいぶ快適に楽しめます。
素人考えかもしれませんが、イベント以外では屋内にほとんど入らないことでロードの回数を減らしているのかもしれません。

屋内に自由に出入りできないのはちょっと残念ですけれど、よくよく考えてみると狭い屋内じゃ、このゲームの持ち味である重力アクションの魅力が半減どころじゃないですから、コミック形式のストーリー展開に然り、工夫の勝利でしょう。
このコミック形式の表現も最初こそ物珍しさが先行していましたが、絵が綺麗ですから表情豊かなキャラクターたちが映えますし、他のゲームでよくある3Dの立ち絵とテキストより見栄えがずっと良いと思います。

誤解を恐れずに言えば、日本のゲームでこれほどまでのスケールと細かい作り込みを感じられたのは望外の喜びです。
海外の大型タイトルと比べてしまうと、国産ゲームはどうしてもスケール感と作り込みの練度では見劣りすると言わざるを得ないと思っていましたから、それらと真っ向勝負できるタイトルが日本からも生まれ得ることを確信できた1本でした。