ビデオゲームのカメラ操作に「リバース」や「反転」といった設定があるのはご存知でしょうか。
「ノーマル」が当たり前の人には、そもそもなんでこんな設定があるのか疑問ですらあるかもしれません。
昔のゲームは反転がデフォルトだったそうなのですよ。
曖昧な書き方をしているのは、当時はあんまりゲームに熱心じゃなくて、カメラ設定なんて見直すことすらなかったのですね。でも、自然と身に付いていたのは「リバース」の方だったので、聞いた話と併せて、きっとそうなのだろうと考えています。
スティックを上方向に倒せば、上を向くのは当たり前と思いがちですが、実際のカメラを三脚に乗せて操作した場合は「リバース」が自然な動きなんですよ。
だから反転がデフォルトだった歴史があるのは頷けるのですけれど、ゲームの世界にとってはカメラの常識など知ったこっちゃないでしょうから、現在のようにスティックを倒す方向と、画面が向く方向が同じ形がデフォルトと改められたのでしょうね。
ですが、困ったことに反転が体に、脳に染み付いてしまったワタシはなかなか「ノーマル」に慣れることができず、ゲーム業界のデフォルトが改められてからは設定でいちいち「リバース」を選んでいたのです。
今思えば、ここで「ノーマル」に慣れておけばよかった。
更に困ったのが『Fallout 4』です。このゲームは上下の「リバース」設定はできるのに、左右の設定は変更できなかったのですよ。(海外のゲームでは間々あることです)
仕方なく、上下は「リバース」、左右は「ノーマル」という新たなスタイルで慣らすことにしました。
ここで上下も「ノーマル」に矯正する道もあったのですが、ただでさえ当時としては、初めてプレイするタイプのゲームなのに、カメラ操作まで戸惑いがあったらゲーム自体がイヤになっていたと思います。
以後、5年くらいはそのスタイルに落ち着きました。
ですが、ずっと引っ掛かりはあったのですよ。いずれは上下も「リバース」をやめたいと。
転機は『Ghost of Tsushima』との出会いでした。カメラ操作で最も大きな影響が出るのはエイムだと思ったので、基本的には近接攻撃で、たまにエイムが必要になる『Ghost of Tsushima』は矯正に適していると思ったのです。
その思惑が上手くハマったかどうかは分かりませんが、結果としてとうとう「リバース」からの脱却を遂げました。
他のアクションゲームでももちろん、TPSやFPSでも「ノーマル」設定で違和感がないところまで仕上がった・・・はず。
何を大袈裟なと思われるかもしれませんが、これかなり嬉しかったです。やっと普通になれたぞ、と。
「リバース」でゲームをすることが普通じゃないとは思いませんけれど、ゲームを始める前にまずオプションに入ってカメラの設定を変更するのが地味に面倒臭かったので、その儀式がスキップできるのは嬉しいです。
PS4はもう終盤となりましたが、来たるPS5のゲームからは尽く「ノーマル」でやってやりますよ。見てて下さい。見せる機会は無いと思いますが。